YAMAHA Routerで各設定を確認したり現在の状況を確認する時、覚えておくと便利なコマンドをピックアップしました。

Routerにログインするとたまに文字化けしている時があります。コンソールに表示する言語とコードはコマンドで指定します。このコマンドは一般ユーザでも実行できます。
・コンソールの言語とコードの設定
console character [code]

show configは全てのconfigが表示されますが、その中で必要な文字列が記述された行のみを抜粋して表示させたい時は「grep」を使います。

・configの中のdhcp設定だけを表示させたい場合
show config |grep dhcp

「grep」は指定した文字列が記述された行のみを抜粋するので、Tunnel設定を確認したい時に「grep」で「tunnel」と指定しても、「tunnel」という文字列がない行は除外されて表示されるので設定内容は確認できません。
しかし、便利な事に下記コマンドで表示させる事ができます。

・configの中のtunnel設定だけを表示させたい場合
show config  tunnel [Tunnel番号]

「grep」は以下のようにも使えます。

show logは全てのログが表示されますが、L2TPのみのログを取得したい場合「grep」を使います。
・ログの中の「l2tp」が含まれるログを表示
show log |grep l2tp

ログは古い物から順番に表示されます。
・最近のものから新しい順に表示させたい場合
show log reverse
・ログの中の「l2tp」が含まれるログを新しい順に表示
show log reverse |grep l2tp

L2TPのログをこれで取得できますが、今のL2TPの状態を確認したい時は「status」を使います。
現在どのくらいの数が接続されているのか、接続ユーザーのIPアドレス等の状況が確認できます。
・L2TP の状態の表示
show status l2tp

L2TP接続をする為にRouterにいくつか必要な設定をしますが、L2TP用に設定したTunnelの状況を確認したい時にも「status」を使います。
L2TP用に設定したTunnelの番号をconfigで確認しておきます。
・トンネルインタフェースの状態の表示
show status tunnel [Tunnel番号]

その他の接続用Tunnelについても同じように上記コマンドでトンネル番号を指定すれば状況は確認できます。
現在の接続状態、接続開始時間や通信時間等が表示されます。

次にdhcpサーバー機能を使っている場合にステータスを確認する方法です。
これにより現在のリース状態が分かり空きがあるのか、どのPC(MACアドレス)に何番のIPアドレスが割当てられているのか等が分かります。
・各dhcpスコープのリース状況を表示する
show status dhcp

以下の項目が表示されます。
dhcpスコープのリース状態
dhcpスコープ番号
ネットワークアドレス
割り当て中IPアドレス
割り当て中クライアントMACアドレス
リース残時間
予約済(未使用)IPアドレス
dhcpスコープの全IPアドレス数
除外IPアドレス数
割り当て中IPアドレス数
利用可能アドレス数(うち予約済IPアドレス数)

もし特定のIPアドレスのリースを解除したい場合は下記コマンドにより解除できます。
・DHCP リース情報の手動削除
dhcp manual release ip_address

こちらもたまに問題になるのですが、拠点間のVPN接続が何らかの要因で正常終了しなかった場合に、SA情報にゴミが残る事があります。
この場合、再接続を行おうとすると接続できません。
SAのIDは自動的に付与されるのでまずはSA情報を確認します。

・SA情報を確認する、IPsec鍵の生成状態を確認する
show ipsec sa

下記コマンドにてSA情報を手動で更新すると再度接続できるようになります。

・指定したSAを削除する
ipsec sa delete ID

接続できないと言えば、皆さんがサーバーに繋がらない時等に疎通確認で使われる「ping」ですが、WindowsとRouterでは若干異なる仕様になっていますので記しておきます。

「ping」は、ネットワーク疎通を確認したいホストに対してIPパケットを発行し、そのパケットが正しく届いて返答が行われるかを確認するためのコマンドです。
・ネットワークの疎通を確認する
ping [相手ホスト]

Routerで「ping 相手ホスト」と打つと無限にパケットの送受信を繰り返します。
一方、Windowsのコマンドプロンプトで「ping 相手ホスト」と打つと4回だけパケットの送受信が行われて停止するので、同じコマンドですが若干異なる点です。

ちなみにWindowsで、Routerのように制限無く送受信を行う場合は「ping 相手ホスト -t」と打ちます。また、4回では少ないから例えば100回と回数を指定したい場合は「ping 相手ホスト -n 100」と打てば指定の回数だけ繰り返して停止します。
WindowsもRouterも制限なく繰り返していて途中で停止したい場合には「Control+C」で停止します。

pingで相手ホストから正常な応答がなかった場合などに、ホスト自身や経路上のRouterのルーティング設定が正しいかどうかを確認するために用いられるのが「traceroute」です。
あるホストから別のホストまでのネットワーク経路をリスト表示するコマンドで、経路上にどのようなRouterが位置しているかを表示します。
・ネットワークの経路を調査する
traceroute [相手ホスト]

この経路を確認するコマンドもRouterでは「traceroute 相手ホスト」ですが、Windowsでは「tracert 相手ホスト」と若干コマンドが異なります。
合わせて覚えておきたいコマンドです。